非正規団員に付き添う余裕は小バレエ団にはない

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.38:
だから外出するとき君に付き添わなければなりません。でも
原本『Noureev』:
et alors que je devrais vous flanquer dehors,
Telperion訳:
君を叩き出すべきなようですが、

ウーファのバレエ団の端役で、問題行動が多かったらしいヌレエフに、上司が「君についての苦情がたくさん来ている」と告げた後にこう続けた。

"flanquer ~ dehors"は「~を叩き出す、クビにする」。事実、端役ダンサーが外出するとき付き添いをつける余裕は、地方の小バレエ団にはないだろう。1961年のキーロフ・バレエのパリ公演のときは、ヌレエフにKGBの監視が始終付いていたが、あの時はソ連の文化を宣伝するという国家的プロジェクトの最中だった。

なお、上司は本当にヌレエフを解雇する気はないので、語調を弱めるために動詞devoir(しなければならない)の時制が条件法現在になっている。(そしてこの後、上司はヌレエフを正規に雇うという、思い切った提案をする。)

関連記事

コメント

非公開コメント