巻き込まれるのはヌレエフでなくヴァレンティノ

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.234:
しかし二番目の妻だった装飾家のナターシャ・ランボヴァ役の女優は、自分勝手な行動に彼を巻き込んだ。演じていたのはママス&パパスというグループの歌手ミシェル・フィリップスだった。
Telperion訳:
しかし、レディ・キラーの2番目の妻で、甘やかされた子供の狂気に彼を巻き込む室内装飾家デザイナーのナターシャ・ランボヴァを演じるのは、ママス&パパスというグループの元歌手ミシェル・フィリップスだった。
原本『Noureev』:
Mais la décoratrice Natacha Rambova, la deuxième femme du bourreau des cœurs, qui l'entraînera dans ses folies d'enfant gâtée, est interprétée par Michelle Philips, ex-chanteuse du groupe Mamas et Papas.

映画「バレンティノ」の撮影でヌレエフとトラブルになった共演者について。

新倉真由美の文だと、ミシェル・フィリップスが自分勝手な行動にヌレエフを巻き込んだという意味になっている。ところが、関係節"qui l'entraînera dans ses folies d'enfant gâtée"(甘やかされた子供の狂気に彼を巻き込む)が修飾するのは、明確に関係節の前にある「室内装飾家デザイナーのナターシャ・ランボヴァ、レディ・キラーの2番目の妻」(la décoratrice Natacha Rambova, la deuxième femme du bourreau des cœurs)。ミシェル・フィリップスが言及されるのは関係節の後なので、関係節で描写されることはありえない。

ランボヴァに巻き込まれる「彼」とは、ランボヴァに関係する人間なのだから、夫だったルドルフ・ヴァレンティノ。ヌレエフではありえない。

主な更新

2012/7/31
ランボヴァの職業を修正
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