忍耐と献身はドゥース・フランソワだけの説明

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.248:
ロンドンのモード・ゴスリング、ニューヨークのモニク・ヴァン・ヴーレン、トロントのリンダ・メイバーダク、サンフランシスコのジャネット・エスリッジ、そしてパリのドゥース・フランソワ。彼女たちはひたすら天使のように耐え献身的に尽くした。
Telperion訳:
ロンドンのモード・ゴスリング、ニューヨークのモニク・ヴァン・ヴーレン、トロントのリンダ・メイバーダク、サンフランシスコのジャネット・エスリッジ、そして最後にパリのドゥース・フランソワ。彼女は心からの献身と天使の忍耐を発揮する。
原本『Noureev』:
Maud Gosling à Londres, Monique Van Vooren à New York, Linda Maybarduk à Tronto, Jeanette Etheridge à San Francisco et enfin Douce François à Paris, qui fera preuve d'un dévouement total et d'une patience d'ange.

ヌレエフの身辺の世話をしてくれる女性たちについて。

文末の関係詞"qui fera preuve d'un dévouement total et d'une patience d'ange"(心からの献身と天使の忍耐を発揮する)にある述語feraは、動詞faireの三人称単数形の活用形(ちなみに時制は直説法単純未来)。つまり、この関係詞が修飾する人物は一人。この場合は、列挙された人名のうち最後の一人であるドゥース・フランソワ。この文に続いて、ドゥースとヌレエフの関係が長めに書かれるのだが、「献身と忍耐を発揮する」はその前置きとなっている。

小さなミスではあるが、ヌレエフがこれらの女性をすべて振り回したとは限らないので、一応書いておく。なかでもモニク・ヴァン・ヴーレンは記事「モニク・ヴァン・ヴーレンはヌレエフをあおり立てた」で触れているが、天使のように耐えるイメージではなさそうに思える。

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