誰の前でも暴言を吐いたとは限らない

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.140:
彼はイギリス風の礼儀や丁寧さを無視し、汚い言葉を自在にあやつって何か気に入らないことがあるとののしり、誰の前でも“畜生”といった暴言を吐いた。
Telperion訳:
彼女との間でイギリス流の礼儀は問題外だった。下品な言葉をたやすくあやつり、気に入らないとすぐ悪態をつくルドルフは、この女性ダンサーの前で何回か「くそったれ」と言わずにはいられなかった。
原本『Noureev』:
Avec elle il n'est pas question de politesse anglaise. Rudolf, qui manie les gros mots avec aisance et jure dès que quelque chose lui déplaît, ne se prive pas de quelques shit devant la danseuse.

ヌレエフとフォンテーンが初共演に備えてパートナーシップを築いていく際のこと。

"la danseuse"(女性ダンサー)は定冠詞laが付いているので、特定のダンサーを示す。この文脈で女性ダンサーといえば、明らかにフォンテーン。

原本にある次の記述を読む限り、ヌレエフは誰彼かまわず無礼なのではなく、上流階級の相手には礼儀正しくする気があったように見える。

  • ジャクリーン・ケネディとの間では完璧な振る舞い(新倉真由美の訳では違う内容。「三日月クラシック」の記事より「P.201 彼がその完璧な振舞いを~」の項を参照)
  • マナーに無知だと思われるのを恐れてパーティ前に緊張していた(『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』ではP.202)
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