伝記『ヌレエフ』の翻訳の検討

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)と『ヌレエフとの密なる時』(ローラン・プティ著、新倉真由美訳、新風舎)の誤訳と改変。『バッキンガム宮殿の日常生活』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)の一部も対象

『ヌレエフとの密なる時』の訳文の問題一覧

『ヌレエフとの密なる時』カテゴリの記事が予想より増えてきたので、『ヌレエフ』と同じく、訳本出現順の一覧を作ることにしました。

以下の一覧は、原本『Temps Liés avec Noureev』(ローラン・プティ著、Grasset)と訳本『ヌレエフとの密なる時』(新倉真由美訳、新風舎)で内容が異なる個所の一覧です。だいたいは翻訳ミスか、誤解を招く省略です。ただし、『ヌレエフ』なら「誤解を招きやすい」カテゴリに入れるような、誤解を招くと断定するのはためらわれる省略も含めています。

なお、見出しはプティが付けたものをそのまま日本語にしました。

P.8 冗談を浴びせて破滅させた?
P.8 自分から折れたくはなかったプティ
(無題)
P.13 会う場所の節度はわきまえたヌレエフ
P.13-14 ヌレエフ亡命の説明に見られる間違い
P.14 ブルジェ空港のKGBとCRS
P.17 プティが金銭的な負担を度外視できるはずがない
P.18 狙った相手を魅了するヌレエフの手腕
P.19 ニューヨークで初めての公演
P.21 ジジが話しかけた相手はプティ
P.23 「失楽園」稽古再開に向けて
P.23-24 プティは振付家としてヌレエフを従わせるつもり
P.26-27 近寄りがたい雰囲気
P.27 命あるのはヌレエフのイメージであってプティではない
P.27 ベッドが1つしかないのを歓迎したプティ
P.29 ヌレエフの公演を引き立てるための友人
P.29 ヌレエフが性欲にかけるわずかな時間
P.30 命を燃やすのと情熱の奴隷になるのとの対比
1967
P.32 真っ赤になったわけではなさそうなプティ
P.32 存在しなさそうな技法マネージュ・コンポゼ
P.33 ヌレエフはプティにグラスを贈った
1967
P.32-33 思いやりあふれるのはジジでなくヌレエフ
P.37 メーク中は「若者と死」の撮影対象外
P.37 相手に下した判断を隠さない一瞥
P.38 ヌレエフが呼び起こす感情
1969
P.40 プティに苦労させたパリ・オペラ座バレエのダンサーたち
P.40 自作「トゥーランガリラ」に対するプティの自負
P.40-41 ダンサーたちの頑固さの度重なる強調
P.41 ヌレエフの毒舌にプティが動揺したとは限らない
チューリッヒのルドルフ
P.45 不発に終わった情事の裏付け探し
P.47 ヌレエフの室内装飾に対する態度
1968
P.50 すぐにはヌレエフと夜遊びできなかったプティ(1)
P.50-51 すぐにはヌレエフと夜遊びできなかったプティ(2)
P.51 ストリップ劇場のいかがわしさの微妙な差
P.52-53 ポワントのダブル・フェッテをできるのが世界に一人?
P.54 独立宣言を聞いて内心は逆だと感じたプティ
P.55 「ヌレエフと仲間たち」プログラムの特徴
P.56 マッサージを受けるのは本番直後
P.57-58 フランケンシュタイン博士のように支える?
P.58 困難がない生き方と困難を無視しない生き方
P.59 観客を引っ張る力が足りないヌレエフ
P.59 クジラは漂着生物でなく展示品
P.61 降板する気はないヌレエフ
P.62 ヒーローでも卑劣でもないタランティーノ
P.62-63 ヌレエフの財団とヌレエフの名
ニューヨーク
P.66 「オー・カルカッタ!」へのプティの関心の程度
P.66-67 プティはタクシーに乗らずに人が少ない道を歩いた
P.68 ヌレエフが好きなさまざまな踊り
P.69 ヌレエフがダコタのアパートに行くのがまれ?
P.70 ヌレエフ招待へのジェイン・ハーマンとプティの思い
P.71 ヌレエフの姿勢を逃げだと思ったプティ
P.71-72 疑念をかきたてたのは昔の思い出
P.72 プティが憶測したヌレエフの意図 - 挑発
P.72 不満足な練習の原因は観客への不誠実ではなかった
P.74 プティに無断で作品を踊ろうとしたヌレエフ
P.76-77 他の誰よりも前に耐えたプティ
P.77 amourは「愛」、amour-propreは「誇り」
P.78 用途が不明確な手紙に署名?
P.78 用途が不明確な手紙に署名? (続)
P.79 自分から和解を持ちかけようとはしなかったプティ
P.79 最も深刻な断絶からの和解を振り返るプティ
P.79-80 プティと和解するためヌレエフは自尊心を抑えた
P.80 ヌレエフを語るとき野獣を引き合いに出す意味
P.80 ヌレエフのフランス語と英語の能力
P.81 契約書を書くときの困難の列挙
P.81 知性でも相手の上に立ちたい
P.81-82 和解後は遠慮がちになったヌレエフ
リ・ガリ
P.85 官僚兼マエストロ?
P.85 同行者が訪問先を間違える?
P.86 コンドームの役目は避妊に限らない
P.87 バランシンへの賛辞にプティがうんざりしなくなった日
P.88 パリオペ監督が高い地位とは言っていない
P.88-89 ゴーリンスキーはヌレエフの亡命地でなくエージェント
P.89 ヌレエフへの同意を保留したプティ
P.90 フォンテーンを見舞わなかったプティ
P.90-91 ヌレエフの動揺を答えとする疑問
P.91 胸につけていた医療器具
P.92 病のヌレエフに必要な数々の行為
P.92-93 プティの頭をよぎった感染への恐れ
P.93 飛び続けるかのようなヌレエフの生き方
P.94 指揮者転向の足掛かりに適したバレエ伴奏
1992年10月10日
P.96 鑑賞に来た病の友とは客席で話すのが自然
P.97 ヌレエフは席から踊りを見ていた
P.98-99 明らかになったのは後世に残るヌレエフの名
P.99 友人たちはヌレエフを亡き後も忘れない
P.100 尽きることがない悲しみの勝手な創作
1997年10月10日
P.101 一つになったプティとヌレエフ
P.101 笑いは二人の高揚を高めた
P.102 自ら消えたヌレエフ

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Telperion

Author:Telperion
バレエへの関心が芽生えたのは2011年1月。その翌月に読んだ『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』は、そんな新参の私から見ても、間違いや意味不明な記述が多すぎました。その原因のほとんどが翻訳のひどさだと気づいたことからブログ開設を思い立ち、今は同じ訳者による邦訳本3冊を取り上げています。詳しくはこのブログでしたいこと 第3版をご覧ください。
フランス語の学習を始めたのは『ヌレエフ』に出会う少し前。まだまだ知識は浅く、至らぬところもあるでしょう。お気づきのことはぜひ知らせてください。リンクはご自由に。

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