ソ連の指導者とソ連の第一人者は違う

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.73:
フルシチョフの妻ニーナ・ペトローヴァはクラシックバレエの愛好家で批評家としてもソヴィエトで第一人者であった。
Telperion訳:
フルシチョフ夫人ニーナ・ペトローヴナはバレエの熱烈なファンであり、ソ連の指導者自身が古典バレエを評価していた。
原本『Noureev』:
La femme de Khrouchtchev, Nina Petrovna, est une passionnée de ballet et le leader soviétique lui-même apprécie la danse classique.

ソ連の特権階級が集う園遊会にヌレエフが踊りに呼ばれたことについて。

原文は2つの文が接続詞et(そして)でつながれている。それぞれの文の主語と述語を抜き出すとこうなる。

  • La femme de Khrouchtchev, Nina Petrovna, est (フルシチョフ夫人ニーナ・ペトローヴナは~である)
  • le leader soviétique lui-même apprécie (ソ連の指導者は~を評価する)

2番目の文の述語apprécieは、動詞apprécier(~を評価する)の直説法現在三人称単数形。しかし新倉真由美はこれを名詞「批評家」だと思ったらしく、文全体をニーナ・ペトローヴナについての説明として扱っている。

ソ連の指導者とは、ソ連の最高権力者を指す言葉なので、この場合はもちろんフルシチョフ。夫婦そろってバレエ好きということ。

主な更新

2012/11/18
当初あった「述語が2つあるのだから、文も2つある」という記述を消して若干書き直し
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