2つのスイートがあるのは東側では?

前置き 以前、記事「ステート・ルームを住居と呼ぶことの是非」で次の文を引用したとき、「新倉訳には言いたいことがあるので、別記事に書ければそうします」と書きました。でも残念ながら「ボツ箱」カテゴリ。納得が行く記事を書けなくても、さんざん頭を絞った課題なので、書かないとすっきりしません。 取り上げる引用文 『バッキンガム』P.52:西側の居住区域の一番奥には二間続きのスイートルームがある。 Meyer-Stabley...
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ステート・ルームを住居と呼ぶことの是非

バッキンガム宮殿の観光の見どころとしては衛兵交替が有名ですが、ステート・ルームもまた観光の目玉でしょう。王座の間、舞踏会の間、青の客間など、格式ある賓客を迎えるための広間の数々。インターネット上でも写真の数々を見ることができますが、その豪華さには目を奪われます。もちろん、Meyer-Stableyもステート・ルームの部屋は力を入れて説明しています。 このステート・ルーム、『バッキンガム宮殿の日常生活』でこんな...
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ダンサーが競馬騎手の体に憧れるとは

一般常識に照らし合わせると訳文が奇妙に見える場合、私は原文をチェックするようにしています。今回取り上げるのは、『ヌレエフとの密なる時』訳本には数少ないそういう個所。もっとも、ヌレエフやバレエに関する予備知識と照らし合わせると奇妙に見える訳文は、この本にはいくつもありますが。 『密なる時』P.98:常に体重に対して強迫観念を持っており、競馬騎手の体型を理想としていた彼 プティ原本:Lui qui avait la hanti...
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ロシアの山を飛び越えたキーパーソン?

『光と影』P.99にある、「ヌレエフは亡命時にフランス人の検査官に投げ飛ばされた」というくだりが、私にはどうにも無意味な動作に思えたということは、原本を買う前から「三日月クラシック」にコメントしたとおりです。その後「投げ飛ばされ」「放り投げられ」が誤訳だということは分かりました。しかし、やはりヌレエフが宙を飛んだように読める「キーパーソンは見事にロシアの山を飛び越え」の部分は、今でも訳せません。それで...
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ヌレエフの家とフィリッポの家の位置関係

『ヌレエフ』P.205:一九八〇年代以降ルドルフは、この島の一方に邸宅を持ち、もう一方には劇作家エドワルド・ド・フィリッポのヴィラが建てられていた。 Meyer-Stabley原本:À partir des années 1980, Rudolf possédera une maison sur cette île, l'un des deux rochers du golfe de Naples qui font face à Positano (sur l'autre se dresse la villa du dramaturge Eduardo De Filippo). Telperion訳:1980年代から、ルドルフ...
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「ヴァレンティノ」におけるヌレエフのユーモア

『ヌレエフ』P.240:極上のユーモア、露骨なときもあったが、時おり呟くように言っていた微妙な冗談。ケン・ラッセルも気づかなかったかもしれないが、非常に刺激的だった。 Meyer-Stabley原本:Un humour supérieur : parfois évident, en situation, parfois si subtil qu'il pourrait bien avoir échappé à Ken Russell et à ses intentions - ce qui aiguise notre plaisir. Telperion訳:高度なユーモアだ。時には明白で場面に...
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デュポンの声明に辛辣さはあるのか

以前記事「パリ・オペラ座との関係は監督辞任直後は冷え気味」で、Meyer-Stableyは当時のデュポンに「辛辣さがないわけではない」と書いていることを述べました。それなら、その直後に引用されるデュポンの声明には、その心情がにじみ出ているはずです。なのに訳本ではしごく穏当にヌレエフを立てているのが不自然なので、原文にあたったのですが、私の読解力ではデュポンの意図を解きほぐすことはできませんでした。それでも、構...
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