テネシー・ウィリアムズの言葉が事実とは限らない

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.204:アンディ・ウォーホルが催したパーティでルドルフと出会ったテネシー・ウィリアムスは一夜を共にした。 Telperion訳:アンディ・ウォーホルが東47番街のスタジオで企画したパーティでルドルフと出会うテネシー・ウィリアムズは、この人物にあまりに誘惑されたため、一夜を共にしたとまで自慢することになる。 原本『Noureev』:Tennesse Williams qui rencontrera Rudolf lors d'une...
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他の誰よりも前に耐えたプティ

『ヌレエフとの密なる時』P.76-77:当初私はなんとか彼の急変ぶりに耐えようと試みたが、彼との殴り合いを回避するにはこれ以外の解決策が見つからなかった。もし喧嘩になったら、この愛してやまない怪物と私は転げ回って殴り合ったかもしれない。 Telperion訳:私はこの危機に誰よりも真っ先に耐えたが、殴り合いを回避するには、他に解決法はなかった。もし殴り合いになれば、あの怪物は私と共に転げ回るのを大変気に入ったろうが...
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共同作業の経験は豊富だったヌレエフ

私が『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』の原著者メイエ=スタブレ(Meyer-Stabley)の見解について今まで異議を唱えたのは、時折「有名人との恋愛関係のうわさを信じすぎ」と書いてきたくらいでしょうか。ヌレエフは見る人によって大きく違うイメージを呼び起こすので(『ヌレエフとの密なる時』冒頭にあるように)、人によって言うことが違っても、それ自体はおかしくありません。はっきり白黒つけられない題材では物言いをつけ...
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誤訳を守るために原文を書き換えた疑惑 (2)

原本を信頼するということ 私は外国語の文を読解するとき、次のことを心がけています。 個々の単語に辞書から外れていない意味を当てる すべての単語の役割を説明できるように原文の構文を解析する その上で、前後の文脈から外れない、筋の通った意味を探す このすべてに成功した解釈がきっと存在すると信じるのが大前提です。Meyer-Stableyはこの手の本を何冊も出してきたライター。それなりに読みやすく首尾一貫した文...
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誤訳を守るために原文を書き換えた疑惑 (1)

文の一部を誤解するのはよくあることです。でも、近くの別な部分を読んで「あれ、さっき書いてあったことと矛盾している。そうか、さっきのは勘違いだ」と間違いに気づくことも多いものです。こうして自分で誤訳を修正しやすいことが、長文のいいところ。 ところが、新倉真由美の訳文を読んでいると、勘違いのままだと矛盾する他の個所が都合よく消えていることがあります。不注意が重なっただけかもしれません。でも、私は矛盾を...
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『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』の改題!?

あまりにも今ごろ「バレリーナへの道」に関わる話ですみません。小さいといえば小さいことですが、触れないまま流すのも後々すっきりしなさそうなので。 2種類の表紙の写真 ヌレエフ特集付き「バレリーナへの道」の出版本案内ページに『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』があります。当然ですね。私はこの雑誌でヌレエフ特集をすると知った時、「ヌレエフのアニバーサリーに乗じて自分の本の宣伝か」と普通に思いましたか...
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