感じが悪くなったポントワによるヌレエフ評

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.211:ルドルフはほとんど私生活もなく腹心の友も持たずひとりぼっちでした」 Telperion訳:ルドルフは孤独な人で、縁故もなく、私生活もほとんどありませんでした」 原本『Noureev』:Rudolf était un solitaire sans attaches, presque sans vie privée. » ノエラ・ポントワによるヌレエフ評の一部。 ヌレエフにないのは腹心の友でなく縁故 attacheは「つなぐもの」というのが基本...
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今残っている問題点

原本『Noureev』を手にした2011年6月下旬は、目を通す日は何かしら『ヌレエフ』の翻訳ミスが見つかったものでした。2012年6月にこのブログを開設した後も、取り上げたい個所をたくさん見つけています。しかし原本を買って2年になろうという今、記事にしやすく、積極的に記事にしたい個所はあらかた記事にしたようです。今残っている問題のうち、次の2種類の比率が最近はだいぶ高くなりました。 1. 翻訳ミスと断定しきれない ここ...
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尽きることがない悲しみの勝手な創作

『ヌレエフとの密なる時』P.100:ロンドンではモード・ゴスリングが彼の名を口にしては、ずっと尽きることのない悲しみに付きまとわれていた。 Telperion訳:ロンドンではダンサーの名が発せられたとたんにモード・ゴスリングが至る所に現れる。 原本『Temps Liés avec Noureev』:à Londres Maude Gosling est omniprésente dès que le nom du danseur est prononcé. モード・ゴスリングはヌレエフの生涯にわたる親しい友人の一...
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原本『Noureev』の固有名詞ミス

別記事で「『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』の原著者メイエ=スタブレ(Meyer-Stabley)は人名をよく間違える」などと書いた手前、固有名詞のミスが実際には何回くらいなのか確かめたくなりました。といっても、原本『Noureev』に出てくる膨大な人名をいちいちチェックはしていられないので、この記事は常に未完成であり、今後追加することもあるかも知れません。 過去触れたことがなかったミス 訳本ページ訳本原本妥当...
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ヌレエフは席から踊りを見ていた

『ヌレエフとの密なる時』P.97:やがて訪れた人生最後の数週間、彼は踊ることを切望していた創作作品への意欲を抱きながら楽屋で横になっていた。 Telperion訳:とうとう生涯最後の数週間、彼はボックス席で横になりながら、自分が踊りたかったであろう創作を旺盛な好奇心で見るために出かけていた。 原本『Temps Liés avec Noureev』:Enfin les dernières semaines de sa vie, il allait, allongé dans une loge, assister curieu...
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プティ・ラットはまだバレエ団員ではない

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.252:しかし登場するや新しいボスはトラブルも怒りも不平不満もなくコールド、コリフェ、カドリーユ、プルミエ・ダンスーズ、そしてエトワールに仕事を戻した。*3 Telperion訳:しかし舞台に登場した途端、新しい「ボス」はバレエ学校の生徒、コリフェ、カドリーユ、プルミエ・ダンスール、そしてエトワールを仕事に戻した。騒ぎもなく、怒りもなく、扉が手荒く閉められる誰かが出て行く...
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ヌレエフは妥協案も含めて撤回した

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.290:私はケネス・グレーヴをエトワールとしても規定通り三年間は契約しません。 Telperion訳:ケネス・グレーヴェをエトワールとして雇うことも、取り決めたように3年間雇うこともしません。 原本『Noureev』:Je n'engagerai pas Kenneth Greve comme étoile ni pour trois ans comme c'était convenu. ヌレエフが無名の若手ダンサーをいきなりエトワールにしようとしたものの、ダン...
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『ヌレエフとの密なる時』最終章は夢かうつつか

記事「断定を回避する癖 」の続きです。あの記事で挙げたものは、翻訳ミスとして扱えるか、さらっと言及できる程度の違和感を持つかのどちらかでした。この記事で取り上げるのは、そのどちらでもありませんが、あの記事を書く気になった最大の動機です。 『ヌレエフとの密なる時』P.102:その比類なき傑作の中で、愛するオデットを探しながら白鳥から白鳥へと走り抜けていく彼の姿が、私には見えたような気がした。彼は現代的な...
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鑑賞に来た病の友とは客席で話すのが自然

『ヌレエフとの密なる時』P.96:招待客たちが帰っていった後、楽屋の中には私たち2人だけが残された。 Telperion訳:彼の客が引き上げた後、私たちだけがボックス席に残った。 原本『Temps Liés avec Noureev』:Après que ses invités se sont retirés, nous restons seuls dans sa loge. すでに逝去が近づいていたルドルフ・ヌレエフが友人たちとともにローラン・プティのバレエ公演を見に来た。プティが公演後にヌレエフを訪...
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初日を踊るのは第一線で踊るより重い

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.255:芸術監督であり振付家、運営者、教師でもあったルドルフが第一線で踊りたいと言い出したときだった。 Telperion訳:すでに芸術監督、振付家、管理人、そして教師だったルドルフが、すべての初日も踊りたいと心に決めたときだった。 原本『Noureev』:lorsque Rudolf, déjà directeur artistique, chorégraphe, administrateur et eiseignant, se met en tête de vouloir danser auss...
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