降板する気はないヌレエフ

『ヌレエフとの密なる時』P.61:「僕以外で誰か都合のつくダンサーに振り付けたらどう? 僕なら1週間もあれば練習できるけど」 Telperion訳:「もっと自由に使える誰かに振り付けたらいい。僕は1週間で覚えるよ」 原本『Temps Liés avec Noureev』:« Why don't you choreography on anybody practical to you, I will learn it in one week *. » (脚注) * « Pourquoi ne répètes-tu pas la chorégraphie avec quelqu'un de pl...
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キーロフで最初に踊った「白鳥の湖」はパ・ド・トロワ

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.64:一九五八年九月二五日、ルドルフ・ヌレエフはキーロフ劇場でニーナ・ヤスロレボヴァ(原文ママ)、ガリーナ・イワノワと“白鳥の湖”を踊ってデビューした。 Telperion訳:1958年9月25日、ルドルフ・ヌレエフはキーロフでデビューし、ニーナ・ヤストレボワ、ガリーナ・イワノワと「白鳥の湖」のパ・ド・トロワを踊った。 原本『Noureev』:Le 25 septembre 1958, Rudolf Noureev fait ses...
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コンドームの役目は避妊に限らない

『ヌレエフとの密なる時』P.86:「ニューヨークで過ごした最後の月に、僕はある人と恋に落ちたんだ。僕は避妊に気をつかいあらゆることに留意していたつもりだったんだけど、ある時、突然避妊具がなくなっていることに気づき、とても慌ててしまった。僕はパリにいる主治医にすぐ電話をし、帰国して2人で検査を受けたけど、幸い何ごともなくてほっとしたよ」 Telperion訳:先月ニューヨークで愛し合った。ゴムを付け、何もかも手の...
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ありとあらゆる踊りが好きとは限らない

『ヌレエフとの密なる時』P.68:ヌレエフ氏は考える。クラシックバレエであれコンテンポラリーダンスであれ、また一般大衆が好きな祖国を称賛し愛国心を高める民族舞踊であれ、自分はありとあらゆる踊りを愛しているのだと。 Telperion訳:ヌレエフ氏は批評する。古典またはコンテンポラリーのダンスが好きで、皆と同じく、踊る国を熱狂させる民族舞踊が好きだ。 原本『Temps Liés avec Noureev』:Monsieur Noureev critique. Il a...
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会う場所の節度はわきまえたヌレエフ

『ヌレエフとの密なる時』P.13:それにもかかわらず、ある日の終演後、微笑をたたえた瞳と貪欲な唇をしたロシア人の若者がホテルまで巧みに後を付けてきた。 Telperion訳:しかし、公演後に私の楽屋まで紛れ込んできた、微笑んでいる目と貪欲な唇をしたコサックの若者のことはよく覚えている。 原本『Temps Liés avec Noureev』:Si pourtant, je me souviens bien du jeune cosaque aux yeux souriants et aux lèvres gourmandes q...
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闘病の話題を切り出す文があいまいに

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.270:彼にとり一九八七年は特別な意味があった。 Telperion訳:しかし彼にとってこの1987年、残された時は少なかった。 原本『Noureev』:Mais pour lui, en cette année 1987, le temps est compté. ヌレエフのパリ・オペラ座バレエ監督としての成功をひとまず語り終えた後、ヌレエフのエイズ闘病について語り始めるための前置き。 "le temps est compté"の直訳は「時は数えられる...
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プティが金銭的な負担を度外視できるはずがない

『ヌレエフとの密なる時』P.17:しかしその活躍のどれひとつをとっても、私の経済的な懸念とは、なんとかけ離れていたことだろう。首尾よく金策するコツをつかんで新しいバレエ作品の創作が可能になれば、私のバレエ団の成功に弾みをつけることになるのだが、すべては金銭的な負担を度外視して行われていたので、それに対する心配は終始私に取りついたままだった。 Telperion訳:私の財務上の懸念、私のカンパニーの成功に弾みをつ...
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感情のせめぎ合いは決して収束しなかった

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.151-152:感情的な戦争にも似た思いは彼らの再会と共に収束したが、結局二人は会うごとに少しずつ距離を広げることになってしまった。 Telperion訳:一種の感情の戦争は2人の再会に影を落とすようになり、毎回少しずつ2人を離していく結果になった。 原本『Noureev』:Une sorte de guerre émotionnelle finit par entourer leurs retrouvailles, avec pour conséquence de les éloigner ...
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ヌレエフの偶像でなく観客の偶像

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』P.295:観衆は彼の偶像に最後になるであろう喝采を惜しみなく贈った。 Telperion訳:観客は自分たちのアイドルに恐らく最後の喝采を浴びせに来た。 原本『Noureev』:Le public vient ovationner pour la dernière fois peut-être son idole. idole(アイドル、偶像)に付いている所有代名詞sonは、「彼の」という意味のこともよくあるが、厳密には「単数の三人称代名詞で表される人または...
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話題にしているのはフランス語と英語の能力だけ

『ヌレエフとの密なる時』P.80:私は奇跡を目の当たりにして度肝を抜かれてしまった。フランス語がおぼつかず、それよりややましな英語を話し、どの国の言語でも正しく書くことのできないダンサーが、専門分野に造詣の深いインテリへと見事に変身したのであった。 Telperion訳:そしてなんという奇跡、フランス語を話すのが下手で、英語を話すのはフランス語よりかろうじて上で、その結果これらの言語のどちらでも正しく書けないダ...
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