伝記『ヌレエフ』の翻訳の検討

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)と『ヌレエフとの密なる時』(ローラン・プティ著、新倉真由美訳、新風舎)の誤訳と改変。『バッキンガム宮殿の日常生活』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)の一部も対象

反体制なのはデュポン

『ヌレエフ』P.255:
反体制のルモンド紙のインタビュー
Meyer-Stabley原本:
une interview contestataire au Monde
Telperion訳:
ルモンド紙での反体制的なインタビュー

ヌレエフが先頭に立って踊りたがることに不満を表明したパトリック・デュポンのインタビューについて。

形容詞contestataire(反体制派の)は前の名詞interview(インタビュー)とは直接つながっているが、後のLe Mondeとは前置詞àでへだてられている("au Monde"とは"à Le Monde"の縮約)。形容詞は形容先の名詞と直接つながるのだから、ここではinterviewについて言っている。

ヌレエフ監督時代のフランスはミッテラン率いる社会党政権。ルモンドの当時のスタンスは知らないが、やや左派と言われるルモンドが必ずしも当時の政権と対立していたとは限らない。

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Author:Telperion
バレエへの関心が芽生えたのは2011年1月。その翌月に読んだ『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』は、そんな新参の私から見ても、間違いや意味不明な記述が多すぎました。その原因のほとんどが翻訳のひどさだと気づいたことからブログ開設を思い立ち、今は同じ訳者による邦訳本3冊を取り上げています。詳しくはこのブログでしたいこと 第3版をご覧ください。
フランス語の学習を始めたのは『ヌレエフ』に出会う少し前。まだまだ知識は浅く、至らぬところもあるでしょう。お気づきのことはぜひ知らせてください。リンクはご自由に。

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