伝記『ヌレエフ』の翻訳の検討

『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)と『ヌレエフとの密なる時』(ローラン・プティ著、新倉真由美訳、新風舎)の誤訳と改変。『バッキンガム宮殿の日常生活』(Bertrand Meyer-Stabley著、新倉真由美訳、文園社)の一部も対象

俳優ブリアリーとパーキンス

『ヌレエフ』P.179:
ヌレエフはパーキンスのフランスの“仲間たち”と幾晩も過ごしていた。その一人ジャン・クロード・ブリーリーは、
Meyer-Stabley原本:
Noureev passe plusieurs nuits avec la « copie » française de Perkins : Jean-Claude Brialy, qui (以下略)
Telperion訳:
ヌレエフはパーキンスのフランスの「コピー」、すなわちジャン=クロード・ブリアリーと幾晩かを過ごした。彼は(以下略)

copieの主要な意味は「写し、複製」で、「仲間」という意味は見当たらない。また、"la copie"は単数形なので単に1人であり、何人かのうちの1人ではない。

ジャン=クロード・ブリアリーはアンソニー・パーキンスと同じく俳優。ブリアリーは1933年生まれ、パーキンスは1932年生まれという同年代で、1963年に映画「Le Glaive et la Balance」で共演している。映画の写真を見る限り、容姿にも似通ったところが見受けられる。

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Author:Telperion
バレエへの関心が芽生えたのは2011年1月。その翌月に読んだ『ヌレエフ 20世紀バレエの神髄 光と影』は、そんな新参の私から見ても、間違いや意味不明な記述が多すぎました。その原因のほとんどが翻訳のひどさだと気づいたことからブログ開設を思い立ち、今は同じ訳者による邦訳本3冊を取り上げています。詳しくはこのブログでしたいこと 第3版をご覧ください。
フランス語の学習を始めたのは『ヌレエフ』に出会う少し前。まだまだ知識は浅く、至らぬところもあるでしょう。お気づきのことはぜひ知らせてください。リンクはご自由に。

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